インスタマーケティング

企業のインスタグラム(Instagram)のマーケティング、成功事例と活用のコツとは

02.04.2018|442 Views

企業のインスタグラム(Instagram)のマーケティング、成功事例と活用のコツとは
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Instagramは写真に特化したSNSで、全世界で6億人、日本国内で1,200万人以上の利用者がいます。
多くのモデルや芸能人が利用していて、日本でも若い女性を中心に利用が広がっています。

その一番の特徴は「写真」を通じたコミュニケーションであるということ。
そして「オシャレ、おもしろい、キレイ」なイケてる写真が好まれるというのが中心的な文化として根付いています。

インスタ映え」は今では流行語になっています。
ハッシュタグ」と呼ばれるタグを説明テキストにつけて投稿すると、そのワードで検索をすることもできます。
10代、20代の女性はグーグルよりもインスタグラムで検索をして行きたいお店を探しています。

インスタグラムをしたことのない人にとってはなんだかとっつきにくい、どのようにマーケティングに活用できるのかわからない、という印象もありますが、企業にとってはブランドイメージや商品のイメージを伝えやすいため、企業のマーケティングやキャンペーンにも利用される事例が増えています。
写真を通じて多くの共感を得てフォロワーが増えることで認知度が向上し、情報発信のためのメディアとしても活用できます。

例えば、ネイルサロンや美容室、マツエクサロン、飲食店などは写真で魅力を伝えるのに向いている業種です。
ネイルの写真のハッシュタグに地名を付けて投稿すると、その周辺の人が検索をしてお店を見つけてくれます。
探す人にとっては、写真でネイルのデザインも見れるので、その場でお気に入りを決められるのです。

ユーザーにとっても、グーグルで検索するよりも圧倒的に効率的でもあります。

大手企業の例では、大塚製薬の「ポカリ、のまなきゃ。キャンペーン」では、ハッシュタグの「#ポカリのまなきゃ」「#ポカリたべなきゃ」を付けて投稿するとプレゼントキャンペーンに応募ができます。

Instagramダイレクト」というフォロワーと個別に直接やりとりすることができる機能によって、抽選プレゼントなどのお知らせも配信できるなど、特別なシステムを構築することなく気軽にInstagramキャンペーンを取り入れることができるのも企業にとっては魅力ですね。

こういった展開でファンを増やしていけるのもFacebookやTwitterと異なる特徴です。

企業でのインスタグラムマーケティング活用成功事例

弊社のコンサルティングによりファンづくりに成功したのが工具の輸入・販売を行うM様(仮称)です。
観光や美容といったインスタグラムで人気の業種ではないにも関わらず、スタートからわずか2ヶ月でフォロワーを650人以上を獲得しました。

その間に投稿した写真はわずか31枚です。
今では、写真1枚の投稿で、1000以上のインプレッション、いいねが300以上、コメントも多数寄せられる、そんな状況になっています。

なぜこの短期間にここまで成長できたのでしょうか。
その秘密をご紹介します。

ポイント1 インスタ映えするフォトジェニックな写真
インスタグラムのユーザーはオシャレでキレイな写真を好む方が多いのが特徴です。
そういった方が見たくなるような写真を用意することが大事になります。

例えば、M様の場合、取扱商品である工具やツールを高画質なカメラで撮影しています。
構図も絶妙なので、思わずタップして開いてみたくなるんですね。

写真で興味を持ってもらう、ここがまず大事なポイントになります。

ポイント2 ハッシュタグ
よい写真が撮れたら、次に大事なのがハッシュタグです。
ハッシュタグは主に検索される際に使われます。
どんな言葉で検索する人がファンに結びつくのか、それを考えながらタグを考える必要があります。

M様の場合、主なクライアントは車の修理やカスタムを行う方になります。
その方たちが調べるであろう言葉をタグに設置しています。

例えば、
#工具
#工具箱
#車修理
#アメ車
#カスタムカー
#整備士
#dewalt
#facom

などです。
これらと合わせて写真を投稿すると、より多くの人に検索されて見てもらえる仕組みができます。

 

ポイント3 投稿時間
写真を投稿する時間、ここにもポイントがあります。
インスタグラムでは常に新しい写真が投稿されています。
それらは時間が経つにつれて下の方に埋もれていきます。

そのため、多くの人が見ている時間帯に投稿することで効果が変わってくるのです。
M様の場合、夜10時頃に投稿しています。
この時間がインスタグラムが見られている時間で、すぐに多くの反響に繋がります。

 

ポイント4 自らフォローしていく
SNSの基本的なフォロワーの増やし方として、自分からフォローをしてフォローバックをもらうという流れがあります。
もちろんフォローを待っていて増えていく場合もありますが、積極的に増やそうとする場合は、フォローしてほしい人に自分が先にフォローしていくことが必要です。

ただし、自分が投稿している写真と合わない人にフォローをすると、フォローバックをもらえずに無駄に終わってしまうことになりますので、タグ検索などをして人を選んでいく必要があります。

 

ポイント5 フォロワーのメンテナンス、スパムブロック
インスタグラムではあまりないことですが、場合によっては不適切なコメントを入れるユーザーもでてきます。
そういった場合にはフォローを外したりブロックしたりといった対応が必要です。


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フォロワーを集めた後のキャンペーン展開事例

キャンペーンの展開事例

高知県のれいほく地域のPRアカウントにて、フォロー&いいねキャンペーンを実施し、2週間で500フォロワー以上増加しました。 地域のPRとキャンペーンを合わせて行うことで観光プロモーションに繋がりました。

フォロワー数
・3196→3770
いいね数
・1718
コメント数
・277
保存数
・79

フォロワーを集めるのはいいけれど、その後どのように展開すればいいのかわからない、というご質問も頂きます。
まず、一つ重要な考え方として、企業にとってインスタグラムのアカウントはそれ自体が一つのメディアになっているということです。

例えば、フォロワーが500人の規模になると、写真の投稿からプロフィール画面が見られる回数は月間で5000回ほどになります。
プロフィール文は150文字で自由な内容を記載できますので、それが見られることで企業あるいはサービスを人に知ってもらう機会が生まれているということです。

これがどれほどの広告効果になるかというと、CPC広告で例えると、1クリック20円とした場合、月10万円分の広告費に相当します。
単純に比較はできませんが、それほどのメディア資産を持つことができるということです。

この効果を活用し、店舗への誘導、ウェブページへの誘導を行います。

飲食店の事例の場合、インスタグラムキャンペーンとして、お店に来店してその場でお店のハッシュタグをつけて投稿してもらうと割引をするキャンペーンを行います。
すると、そのお客様のインスタフォロワーにも宣伝ができます。
そうしてさらに認知度が拡大していきます。

サービス業の事例では、ウェブページに誘導して問い合わせにつなげたりすることができます。
投稿する写真の中に文字入りのバナー型の写真を混ぜてフォロワーにアピールする方法もあります。

このように企業、店舗アカウントにフォロワーを集めると、それを基盤としてキャンペーンの告知やサービスの宣伝に活用することができます。

これらが企業におけるインスタグラムマーケティングのポイントです。

インスタでのキャンペーンマーケティングの種類

ハッシュタグキャンペーン
ハッシュタグキャンペーンは、企業が商品やサービスに沿った独自のハッシュタグを作り、それを合言葉のようにしていろんな人に投稿に参加してもらうマーケティング方法です。

そのタグが企業のwebサイトやCMで話題になると、そこに投稿した人も多くの人に見てもらえる機会が増えるので、参加者が増えてより盛り上がります。
プレゼントキャンペーンやリポストキャンペーンも同時に行い、いい写真を投稿してくれた人には景品をプレゼントすることもできます。

基本的には、商品やサービスに好意的な人がファンとなって参加してくれますが、プレゼント目的の人も出てくる場合があるのでその点は注意してマーケティング効果を測る必要があります。

リポストを活用したマーケティングも多く利用されています。
「リポスト」というのは、他のユーザー方の投稿を再投稿させてもらう方法です。

より自然な投稿となるため、いわゆるUGC(User Generated Contents)(一般ユーザーが制作したコンテンツ)マーケティングとしても活用できます。
(原則、リポストの際には相手の許可を得て、相手のアカウントも明記する必要があります。)

(リポスト投稿の例)

リポストを軸にする場合は、ユーザーが参加したくなるようなテーマ付けを行うことが重要です。

インスタグラマーキャンペーン
これは、いわゆる「インフルエンサー」を活用する方法です。
インフルエンサーと呼ばれる方は、1万~10万人のフォロワーがいるため、1回の投稿で非常に多くの人に見てもらうことができます。

企業のサービスや商品の認知を広めるには非常に爆発力がありますが、各インスタグラマーのフォロワーの属性とサービス・商品のマッチングも重要になります。

各インスタグラマーのフォロワーのが、男性フォロワーが多いのか、女性が多いのか、年齢層は高めか低めか、趣味・趣向はどのような人たちなのか、ここを精査したうえで実施する必要があります。

インスタグラムの場合、興味のない写真には全く反応されない特徴もあるため、期待する反応が得られない場合があります。

今では、フォロワー数が1000人以下のマイクロインフルエンサーも注目されています。

O2Oキャンペーン
O2Oとは、「Online to Offline」のことで、webやアプリなどのオンラインと店舗などのオフラインを結ぶマーケティングの方法です。

インスタグラムの場合では、ショッピングモールや店舗サービス、飲食店などで、来店されたお客様にハッシュタグキャンペーンなどに参加してもらう方法があります。

この場合は、参加を促すためにプレゼントキャンペーンも行うとより効果的になります。


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Instagramにおけるマーケティング指標とKPI

マーケティングに欠かせないのが目標数値、数値管理です。
個人アカウントの場合は「いいね」や「フォロワー」の数しか見ることができませんが、「ビジネスプロフィール」に切り替えることでより多くの情報を見ることができます。

ビジネスプロフィールにするためにはフェイスブックページと連携させる必要があります。
フェイスブックページを用意し、インスタグラムアプリのオプションの中にある「ビジネスプロフィールに切り替える」から連携します。

ビジネスプロフィールに切り替えると、まさにマーケティングに必要な情報を確認することができます。
さらに、「電話」「メール」「道順」のメニューも使用できるようになり、ビジネスに活用できる状態になります。

KPIのための数値として、プロフィール画面のメニューに3本線のグラフマークが現れます。
ここをクリックすると、「アクティビティ」「コンテンツ」「ターゲット」のタブがあります。

「アクティビティ」の中に、過去7日間の「インプレッション」「リーチ」「プロフィールビュー」「ウェブサイトクリック数」「道順の表示」「電話」「メール」の数が表示されます。
これを毎週チェックすることで運用の目安を作れます。

「コンテンツ」では各投稿におけるパフォーマンスを見ることができます。
いいねの数が多かったものやフォロワーを多く獲得した投稿を確認し、人気が出る投稿や反応の悪かった投稿を知ることができます。
ストーリーズも同様に数値を確認することができます。

「ターゲット」では、フォロワーの属性情報を見ることができます。
「性別」「年齢層」「地域」「フォロワーがよく見ている時間帯」をチェックし、ビジネスのターゲットとなる属性の人が集まって生きているかを確認できます。

このように、個人向けのSNSとして広く知られているインスタグラムですが、企業や店舗のビジネス活用のためのプラットフォームも充実しています。

では、この中で目標の指標とすべき項目を考えてみましょう。

多くの方はフォロワー数が気になると思いますが、実は重要なのは「プロフィールビュー」の数値です。
一般的に、投稿を見た人は、その投稿者をフォローをするかどうかを決めるために、まずプロフィールページを見ます。
そして過去の投稿も確認して自分の好きな感じであればフォローをするという行動をします。
ですので、プロフィールビューの伸びをチェックすることで、投稿から興味を持ってくれた方がどのくらいいたのかがわかります。

各投稿のパフォーマンスでは、「エンゲージメント」の高かった投稿をチェックしましょう。
エンゲージメントとはいいねとコメントの総数です。
「コンテンツ」のメニューで検索することができます。
ここをチェックすることで、反応の良かった投稿がどんな投稿だったのかを把握できます。

このように、投稿までKPIとして分析をすることでマーケティングに活かすことができます。

ネットショップでの成功事例

インスタグラムは物販との相性もよく、ネット通販への展開の引き合いも多くいただきます。

例えばファッションであれば、20代女性向けのアカウントは多くのインスタモデルのアカウントとも連携して、モデルさんが着ている服で気に入ったものがあれば、そのままWEBサイトに移動して購入するという流れができています。

それができるのはやはり写真で魅力が伝えられる、というのがポイントになります。
その点、ファッションはもちろんのこと、他にはおしゃれな雑貨、小物なども事例があります。

反対に、サプリメントや健康関連など、写真で魅力が伝えにくいものはインスタグラムでのマーケティングは難しいかもしれません。

【追記】2018年6月にインスタグラムの公式ショッピング機能、ShopNowがスタートしました。詳しくは当ブログのこちらのページをご覧ください。
インスタグラムでネットショップ通販 | 商品の販売の成功事例

飲食店でのマーケティング活用成功事例

飲食店でインスタグラムアカウントをお持ちのお店は多くありますが、来店に結び付くマーケティング活用ができているところは少ないようです。

飲食店での活用する場合は大きく2つの段階に分けて運用します。

第1段階
適切なフォロワーの増加
飲食店と一口に言っても、場所や料理の種類によってターゲットとなるお客様は異なってきます。
フォロワー数だけを追いかけた運用をしていても来店には結びつきませんね。

弊社では、場所・地域、食べ物・料理、性別、年代の軸で最適なタグを考えていきます。

例えば、場所・地域を考える場合は、周辺の駅名はもちろんのこと、観光地や学校などがあればそこに訪れる方を意識してアプローチを行いますし、投稿時のタグにも入れていきます。

投稿する時間にもこだわります。
一般的には夜の9時からが最もユーザーがインスタグラムを見ている時間帯ですので、この時間に投稿することでインプレッションの最大化を図りますが、これと併せてランチタイムの投稿もしていきます。

このようにしてまずは投稿を見てもらう幅を広げていくことで新たなユーザーへの認知も広がります。

この段階でのポイントは、お店の宣伝や誘導する文章は少なめにし、料理の写真や店舗内の写真で興味をもってもらうことです。

おいしい料理、にぎやかな店内の様子、これらは写真を通して十分に伝わりますので、この段階でもコメントには「ぜひ行ってみたいです。」「また行きます。」といったコメントが入るようになります。

第2段階
第1段階を継続的に行うと、数か月をかけてフォロワーが増加していきます。
フォロワーが増えてきたところでインスタグラムキャンペーンを展開していきます。

お店の店長様からは、早く宣伝に使いたいインスタから実際に来店につながっているか知りたい、というお声もいただきますが、始めにこの流れを作ることが大切になります。

インスタグラムは個人で楽しむのが大前提のSNSですので、宣伝されることに抵抗がある方もいます。
そんな中で初めからキャンペーンを展開してしまうと、フォロワーが増えずに告知の効果もなくなってしまう結果になりかねません。

知名度のある商品やいわゆる大企業であればそれでもいいのですが、まずは写真の魅力だけで共感してくれるフォロワーを増やすことに専念することが大事なのです。

 

参考情報
総務省|平成28年版 情報通信白書|ソーシャルメディアの普及
日本人のメディア利用行動がまるわかりになる調査の最新版
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