SNSマーケティングの特徴と企業での活用の効果 | 失敗しないための6つの項目
02.05.2018|370 Views
SNSマーケティングとは
SNSとは、ソーシャルネットワーキングサービスの略で、人と人の繋がりを広げるサービスです。
スマホ社会の発展やネット通信インフラの発展と共に大きく普及し、世界中にその愛用者がいます。
大きな特徴は、個人が情報発信をしたり、知らない人と共通の趣味や好きなもので繋がることができる点で、これを企業の宣伝やマーケティングに活かそうというのがSNSマーケティングになります。
ソーシャルメディアがマーケティングに利用できるのは、「共感マーケティング」ができるのがポイントです。
これは、フェイスブックの「いいね」ボタンが始まりといってもいいかもしれません。
「いいね」こそが共感を表し、多くのいいねを集めることでユーザーから支持されていることになります。
ツイッターのリツイートなども共感を示す機能です。
従来の広告では、企業が主体となって作成したページを見てもらうというものでしたが、そこに書かれている内容はどうしても企業にとって優位性のある内容になり、中には誇大広告や大げさな表現もありました。
その点においても、ソーシャルメディアでは、透明性が高まり、ユーザーもより信頼性のある情報を得ることができるのです。
SNSユーザーは2011年には約4300万人でしたが、2017年には約6900万人まで拡大しています。
この数字は、インターネット利用人口の約65%にも達しており、SNSマーケティングの重要性は高まっています。
企業にとって、これまでのWebマーケティングはSEM(サーチエンジンマーケティング)と呼ばれるSEO(検索エンジン最適化)や検索連動広告を中心としたものでした。
これらはヤフーやGoogleといった検索エンジンで検索したユーザーに対してアプローチする手法で、費用対効果が高く、企業が最も力を入れているマーケティングの手法ですが、SNSが普及した今では、ソーシャルメディアを使って情報を得る人も増えています。
検索に使うメディアとして、
ヤフー12%
Google33%
Twitter27%
Instagram24%
その他4%
という調査結果も出ています。
この数字を見ると相対的に従来の検索エンジンの比率が下がり、ソーシャルメディアの比率が増えていることがわかります。
そのため、企業でもSNSマーケティングに力を入れるところが増えてきています。
日本ではmixiやGREEといったSNSが流行った時期もありましたが、その後Facebook(フェイスブック)やTwitter(ツイッター)、Youtube、LINE、Instagram、Google+といった欧米発のソーシャルメディアが普及しています。
SNSマーケティングの効果
NTTコムリサーチによる調査によると、
SNS運用による具体的な効果として、
・自社サイトのアクセス数が増加
・webからの問い合わせが増加
・新規顧客が増加
・既存顧客のリピート率が向上
・営業でのお客様との関係が向上
という結果が出ています。
このように、問合せ、アクセス数、ユーザ増に効果が見られるため、売上に直結する効果があると言えるでしょう。
SNSの種類と特徴
SNSと一口に言っても、それぞれに特徴があり、公開タイプや、実名か匿名か、などがあります。
公開タイプ オープン型とクローズド型
これは、SNSに投稿した内容が不特定多数に公開されるか、特定のユーザーにしか公開されないかの違いです。
オープン型は公開され、クローズド型は特定ユーザーのみになります。
企業アカウントの場合はオープン型が基本になると思いますが、ユーザーを囲い込みたい場合やブランドロイヤリティを高めたい場合にはクローズド型を使うほうがいいでしょう。
実名と匿名
多くのSNSは匿名性ですが、Facebookは実名制(匿名での登録は推奨されていない)です。
企業が利用する場合は企業名やサービス名で登録するため大きな違いはありませんが、一般ユーザー側では個人情報流出の警戒から匿名性が好まれます。
また、匿名性の場合、芸能人の名前を使ったり、一人で複数のアカウントを作るユーザーもいます。
本名を隠せる分、本心を投稿しやすくなったり、暴力的な投稿をしたりもするためどちらにもメリット、デメリットがあると言えます。
ハッシュタグ
ハッシュタグとは、Twitterが発祥の情報共有のためのラベルです。
「#」マークにキーワードをつけ、前後に半角スペースを付けると、そのタグがリンクになります。
そのリンクをクリックすると、それと同じキーワードの付いた投稿が検索できます。
これによって同じ趣味、場所、食べ物など、あらゆる言葉で情報の共有をすることができます。
これもSNS文化の大きな特徴と言えるでしょう。
炎上
SNS運用で問題になる一つに「炎上」があります。
これは、一つの投稿が発端となり、燃え上がるように批判の的となってしまうことです。
これまでに問題になったものでは、アルバイト店員による不適切な行為、アルバイト店員による芸能人の目撃投稿、個人情報の流出、など様々にあります。
これはSNSによって情報伝達の速度が上がったこと、個人が誰でも投稿できるという利便性など、SNSの特徴がデメリットとして出た状態です。
これもSNSならではの特徴の一つと言えるでしょう。
拡散の仕組み
SNSには「情報が拡散するしくみ」があります。
Facebookであれば「シェア」や「いいね」、Twitterであれば「リツイート」の機能によって、他人の投稿を自分のフォロワーに共有できます。
Twitterはオープン型でもあるため、投稿が不特定多数に見られるため、拡散性が高いSNSでもあります。
SNSマーケティングで脚光を浴びるインフルエンサーとは
SNSの広がりとともに登場したのがインフルエンサーと呼ばれる人たちです。
Instagramでは「インスタグラマー」、Youtubeでは「ユーチューバー」とも呼ばれます。
この人たちはSNSの中で数万人~数百万人のフォロワーを抱え、情報拡散の核になります。
インフルエンサーとのタイアップ広告の市場も拡大しており、重要なSNSマーケティングの手法と言えるでしょう。
アメリカのインフルエンサーのマーケティング会社、Mediakixは、インフルエンサーのマーケティングが10億ドルの業界になり、成長を続けると予想されています。
インフルエンサーは、ブランド認知度、ブランドの親和性、成長(社会的およびウェブトラフィック、コンテンツ、および売上としてカウントされます)のいずれかを引き起こす可能性があります。
インフルエンサーは売上を増やすこともできますが、インフルエンサーマーケティングは意識、親和性、成長を高めるのに最適です。これらの目標を最優先事項としてアプローチすれば、より効果的です。
企業がSNSマーケティングを活用する目的
企業へのSNS活用目的の調査では、1位「企業全体のブランディング」2位「広報活動」3位「キャンペーン利用」「サイト流入増加」「顧客サポート」となっています。
その反面、課題としては、「営業上の効果が見えにくい」「担当する人材が不足している」「教育・トレーニングが不足している」といった課題が出ています。
SNSの特徴を把握して効果的なマーケティングを行うのがポイントと言えるでしょう。
ブランディング、集客・販促への活用のポイント
SNSにおいては、多くのユーザーに共感や信頼を得ることでブランドに対するイメージ価値の向上、認知度アップを図ることができます。
その中で既存のメディア(テレビ、雑誌、Web)と違う点は「ユーザーが主体」になる、ということです。
既存メディアの場合、企業が主体となってブランドイメージを表現した情報(CMなど)を発信して共感を得る手法でしたが、SNSではユーザー目線のものでなければ受け入れられません。
ユーザーに共感が得られる情報をポイントに据えた展開をすることがSNSマーケティングのポイントと言えるでしょう。
このポイントをつかむと、知名度の低い企業でもファンを獲得し集客に結び付けることができます。
また、広告費の面で見ても、既存メディアよりもはるかに安いコストで展開できますので、広告予算の限られた企業にもチャンスがあります。
超克のSNS運用支援 サービス一覧はこちら
マーケティングの目的に合わせたSNSの使い分け
SNSの機能はそれぞれ異なり独自性があるため、それらを体系的に把握し、目的に合った使い方をする必要があります。
投稿形式
その中でもまずは投稿形式を把握しましょう。
今のSNSの投稿形式は「テキスト」「画像」「動画」が主なものです。
各SNS別には、
Facebook テキスト+画像
Twitter テキスト+画像
Instagram 画像・動画+(説明テキスト)
Youtube 動画+(説明テキスト)
となっています。
FacebookやTwitterはテキストと画像のセット投稿が多く使われます。
Instagramでは画像(動画)、Youtubeは動画です。
これらの違いで意識したいのは情報量です。
テキストで文章を読むことから得られる情報と写真から得られる情報は大きく違うため、ブランディングや集客においてどのような形でPRを行うか、何で表現するかを考える必要があります。
画像や動画の方がより直感的に好き、嫌いを判断されます。
リンクの投稿
Webサイトへの誘導を目的にした場合、FacebookとTwitterが親和性が高いでしょう。
Instagramはプロフィールの1か所のみで投稿時にはWebリンクは挿入できません。
Youtubeは説明テキストにリンクを入れることができますが、動画コンテンツがメインとなりますのでWebへの誘導性は強いとは言えません。
このように見ると、目的に合ったSNSの使い分けが見えてきます。
ブランディングが目的の場合、視覚的に訴求しつつブランドイメージと認知度アップすることが求められます。
それに適したものはFacebook、Instagram、Youtubeです。
Twitterの場合は匿名性が高い点とテキストが中心の一つである点から少し適正に欠ける点があります。
Web集客の場合はWebリンクが挿入できるFacebookとTwitterが向いています。
インスタグラムビジネス運用コンサルティング ハッシュビズ
SNSとコンテンツマーケティング
企業によるSNS活用の上で、コンテンツの概念も把握しておくことが大切です。
コンテンツには「ストックコンテンツ」と「フローコンテンツ」があります。
時間が経っても価値が下がりにくいコンテンツをストックコンテンツ、時間の経過と共に価値が下がっていくものをフローコンテンツといいます。
ストックコンテンツの例
サービス・商品情報
自社ブログ
FAQ
会社情報
事例
ランディングページ
フローコンテンツの例
セール情報
キャンペーン情報
つぶやき
イメージ画像
動画
SNSの場合は矢継ぎばやにコンテンツが投稿されるため、フローコンテンツが重視されます。
一方、Webサイトやランディングページではストックコンテンツが重視されます。
例えば、キャンペーンや販促イベントなどでは、Webサイトにストックコンテンツを作成し、それをSNS用にカスタマイズしてフローコンテンツとして投稿し、Webサイトへ誘導する流れが一般的です。
また、各SNSごとにコンテンツを最適化したものにカスタマイズすることも大切です。
参考情報
総務省|平成28年版 情報通信白書|ソーシャルメディアの普及
日本人のメディア利用行動がまるわかりになる調査の最新版
10代の7割、最も利用する情報収集源は「SNS上の投稿やニュース」
【緊急!】えっ!?検索するってGoogleだけじゃないの??今の10代はSNSで検索がアタリマエ
10億ドルのインフルエンサーマーケティングの世界の中で